• 「大」と「小」のレバーで流れる水の量はどれだけ違う?

    日本における水洗トイレの始まりは、明治時代のはじめ1941年頃からです。当初は、尿(にょう):「小」用、便:「大」用の洗浄水の明確な区別はありませんでしたが、徐々に社会で節水への意識が高まり、1990年前後には「小」と「大」との洗浄水量の差がはっきりするようになりました。1995年頃には6リットルの洗浄水量のトイレが登場し、今から10年ほど前からは、6リットル以下の洗浄水量とする製品が各トイレメーカーから販売されています。

    「小」と「大」とでは、どれほどの洗浄水量の違いがあるのでしょうか。メーカーによって過去からの開発経緯もあり様々ですが、最近では「大」の5〜6リットルが目安となっているようです。「小」の目安は、4〜5リットルです。

    日本のメーカーは、水が割と潤沢(じゅんたく)な日本国を相手にしているだけではありません。水資源の乏(とぼ)しい国々にもトイレ製品を販売していますので、洗浄水量の少なさは、販売戦略の重要なポイントとなっています。

    先進国の多くでは、洗浄水量が6リットルに定められていて、アメリカに至っては4.8リットルが基準となっています。そのような厳しい制約の中、日本のトイレメーカーの「LIXIL」や「TOTO」は、「大」の洗浄水量でも4リットル前後と、世界でも最高峰の節水に成功しています。 家庭での水が使われ方の順位は、1位風呂40%、2位トイレ22%、3位炊事17%、4位洗濯15%と、以外にもトイレでの水の使用量が大きいことが分かります。使用量が多いにもかかわらず節水に対しての意識が低いのがトイレで、最新の節水式トイレに取り替えると、年間で約60%以上の節水になるといわれています。

    最新のトイレに買い替えるには、いろいろと事情があると思いますが、節水に心がけることはできます。“水”は有限であり貴重な資源でもありますので、意識して節水しましょう。

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